ブルーベリーの糖度はどれくらい?
糖度の高いブルーベリーが食べたい。見分け方ってあるの?
このようなお悩みに答えます。
ブルーベリーの糖度は9~12度と言われています。
糖度の高さを売りにした品種も存在しますが
実は「糖度が高い=おいしい」というわけではありません。
おいしいブルーベリーとは、糖度の他に酸味や香りなどのバランスがよいものを言います。
とはいっても、せっかくなら甘くておいしいブルーベリーが食べたいもの。
今回はブルーベリーの糖度を中心に、品種や、おいしいブルーベリーの見分け方をご紹介します。
福岡県直方市にあるブルーベリー食べ比べ観光農園
『ブルーベリーラボ直方』です。
非農家出身で、農地もありませんでした。
40年間、農業とは縁のない人生でした。
ブルーベリー養液栽培で育てられたブルーベリーに感動。
「かんたんキット(簡易的なブルーベリー養液栽培)」からブルーベリー養液栽培の世界に。
2019年10月:本格的なブルーベリー養液栽培を開始。
妻とともにプロのブルーベリー農家になることを決心。
2021年6月:ブルーベリー食べ比べ観光農園をオープン
プロのブルーベリー農家としてブルーベリー栽培の情報を発信中
(YouTubeはこちら)
ブルーベリーの糖度について
ブルーベリーの糖度について、詳しく知っていきましょう。
ブルーベリーは細かく分けると、100種類以上の品種がある果物です。
イチゴやリンゴなどと同様に、ブルーベリーも品種によって糖度が変わります。
しかし、ブルーベリーの品種は、あまりなじみがありませんよね。
例えばイチゴは「あまおう」「紅ほっぺ」などが有名です。スーパーでも品種ごとに並べられていて、好きな品種を選んで買う事ができます。
一方、スーパーなどで売られている市販のブルーベリーは、品種が明記されていません。
(産地は明記されていますけどね)
ブルーベリーにも品種ごとに糖度が違い、個性があります。しかし、まだまだ一般の消費者にとって身近なフルーツとは言えないようです。
市販のブルーベリーよりも糖度の高い品種を食べる方法がありますので、詳しく紹介していきます。
市販のブルーベリーは糖度が低め
一般的に市販されているブルーベリーの糖度は8~12度くらいだと言われています。
スーパーなどで買ったブルーベリーでは、それほど甘さを感じないという人も多いでしょう。
糖度が低いのは、完熟手前で収穫されているからです。
ブルーベリーは傷みやすく、熟したものは皮が柔らかく潰れやすいという難点があります。
流通する間に傷んでしまわないように、完熟手前で収穫されるため甘味が少ないのだと思われます。
完熟して糖度が高い状態のブルーベリーが市場に出回ることは、めったにないでしょう。
糖度の高いブルーベリーが食べたいなら、摘み取り体験!
糖度の高いブルーベリーが食べたいのなら、摘み取り体験に行くことをオススメします。
ブルーベリーの摘み取り体験ができる観光農園では、糖度の高い品種が多く栽培されております。
完熟した状態のブルーベリーを自分で選んで食べられるのが魅力です。
糖度は13度を超えるものも多く、中には糖度15度を超える甘味の強い品種も楽しめます。
「完熟したブルーベリーは、市販されているブルーベリーとは全く違うものに感じた」という声もあります。
ブルーベリーを育てている僕自身も、同感です
摘み取り体験ではブルーベリーの糖度の違いを感じられる
ブルーベリー観光農園では、複数の品種を栽培しているところが多いです。
品種によって糖度は違いますが、香りや酸味のバランスもそれぞれ異なります。
自分好みの品種を探す楽しみも味わえるのが、摘み取り体験の魅力です。
実は、ブルーベリーの実をたくさんつけるためには、複数の品種を用意しなければならないのです。
ブルーベリーは他家受粉といって、異なる品種の花粉が付かなければ実を結びません。自分自身の花粉(自家受粉)では実がつきにくいという特徴をもつ樹です。
お気に入りの品種を見つけて、ぜひ観光農園でおいしさを体験してみてくださいね。
ブルーベリーの糖度が高い品種はどれ?
ここでは、糖度の高いブルーベリーの品種や、人気の品種を説明します。
摘み取り農園で栽培されるブルーベリーは大きく分けると3つの品種に分かれます。
- ラビットアイ系
- ノーザンハイブッシュ系
- サザンハイブッシュ系
栽培している品種を公開しているブルーベリー農園は多いです。
農園のSNSやホームページをチェックして、お目当ての品種がある農園に行ってみるとよいでしょう。
☆マークのついているものは、当園でも育てている品種です。
糖度の高さが自慢のラビットアイ
品種名 | 平均糖度 | 特徴 |
---|---|---|
ホームベル☆ | 14〜20度 | 甘さが自慢。「ラビットアイ御三家」の中の一つ |
ブルーシャワー☆ | 15〜16度 | 比較的大粒で甘味と酸味のバランスが良い。生食はもちろん加工にも◎ |
ブライトウェル☆ | 14~16.3度 | 甘みも強く、果皮が柔らかい繊細な食感が特徴 |
クライマックス | 12.5~16度 | 酸味共に良好でバランスが良く収穫後の果実の日持ちが良い |
フェスティバル | 15~17度 | 甘味も強いが酸味のバランス◎。粒も大きく人気の品種 |
ティフブルー | 11.6~18度 | 完熟時の美味しさは格別 |
ラビットアイは、果実が熟す前に、白色のウサギの目のような美しいピンク色に色づくため名付けられました。
「ホームベル」「ウッダード」「ティフブルー」はラビットアイ御三家と呼ばれているんですよ。
甘味と酸味の繊細なバランスを楽しむノーザンハイブッシュ
品種名 | 平均糖度 | 特徴 |
---|---|---|
チャンドラ☆ | 13.1度 | 500円玉サイズの超特大サイズの実がつく。甘酸のバランスが◎ |
ブルーレイ | 10.6~15度 | 果肉はやや堅め。香りと風味、甘みと酸味のバランス風味品質ともに良い品種 |
エリオット | 12~15度 | 酸味と甘みとの調和がとれた品種 |
ネルソン | 12.1〜14度 | 極上の香りをもつ大粒の品種 |
ジャージー | 12~15度 | バランスも程よくおいしい。加熱しても風味が優れているので加工用にも◎ |
デキシー | 11~13度 | 果汁も多く、香り豊か。酸甘の場乱視が良く実がしっかりしている |
ノーザンハイブッシュは、冬の低温に強い系統です。一般的に北国で育てられると言われています。
毎年多くの新品種が誕生しているサザンハイブッシュ
品種名 | 平均糖度 | 特徴 |
---|---|---|
ミスティー | 11~13度 | やや酸味系。香りも強くフレッシュな味わい |
サンシャインブルー | 11~16.5度 | 果実は甘めが多く、果皮が硬め。大粒の実が特徴 |
ヒトミ☆ | 12~12.9度 | 名前の通り日本産まれ。完熟した果実はねっとりした濃い味わいに。甘み香りも強い |
サミット☆ | 12.5~16度 | 完熟すると甘味が出てくるが収穫直後は酸味が強い |
マグノリア☆ | 13~14度 | 食感がよい。果肉が締まり歯ごたえがある |
サザンハイブッシュは、ノーザンハイブッシュ系を改良した暖地向きの品種です。
東北南部〜沖縄までと広い地域で栽培が可能で、蒸し暑い地域でも栽培できます。
おいしいブルーベリーの見分け方【摘み取り体験編】
- 実や軸が濃い青紫になっている
- ぷっくりとしている
- ほんの少しの力で摘める
- 白い粉(ブルーム)は気にしなくてOK
ブルーベリーの糖度は、残念ながら見た目で判断することはできません。
しかし、おいしいブルーベリーを見分ける方法があります。それは「完熟のサイン」です。
完熟のサインを知っておくことで、簡単においしいブルーベリーを見つけられます。
まずは、色。
ブルーベリーは実が熟すにつれて色が濃くなります。
完熟したブルーベリーは、濃い青紫になります。
軸の付け根(実と軸の接続点)まで青黒く色づいていれば、ばっちり完熟しているといえるでしょう。
そして、実はぷっくりと丸く、張りのある状態がベストです。
完熟したブルーベリーは、簡単に摘み取ることができます。
ほんの少しの力で軸から実が離れます。ポロポロと次々に採れる感覚はとっても楽しいものです。
気付けば容器いっぱいになっていた、という人も多いんです。
また、ブルーベリーの表面についた白い粉は、気にしなくてOKです。
これは「ブルーム(果粉)」と呼ばれるものです。
ブルームは、果実に含まれる脂質から作られた「ろう」が表面に出てきたものです。
雨や朝霧などの水分を弾いて病気から守ったり、果実の水分が蒸発しないようにすることで新鮮さを保つ役割があります。
見た目から、「なにこれ、農薬?」と少し不安になるかもしれませんが、むしろついている方が新鮮です。
栄養もしっかり守られている証拠なのです。
もちろん、そのまま食べていただいて大丈夫です。
まとめ
今回は、ブルーベリーの糖度に注目しました。
糖度の高い低いは、見た目だけでは分かりませんが、完熟しているかどうかは見た目でわかります。
摘み取り体験ではさまざまな品種のブルーベリーを食べ比べて、それぞれの違いを楽しんでみてはいかがでしょうか。
また、ブルーベリーは家庭でも育てることができます。
ラビットアイ系の品種は土壌適応性が広く初心者でも育てやすいと言われています。
味も香りもよく、美容にもいいブルーベリー。
少しでも身近に感じていただけたらうれしいです。
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