・アクアフォームを養液栽培で使う理由が知りたいです
こういった悩みに答えます。
- アクアフォームを養液栽培に使う理由【機能面】
- アクアフォームを養液栽培に使う理由【実用面】
アクアフォームは生花などに使われるオアシスとほとんど似たようなもの。
オアシスよりアクアフォームのほうが性能に優れているため、最近では多くのフローリストに愛用されています。
ブルーベリー養液栽培で使うアクアフォームは、正式には「粒状アクアフォーム」と呼ばれ、オアシスを砕いたものです。
どうしてアクアフォームを養液栽培で使うのか?理由についてまとめてみました。
アクアフォームを養液栽培に使う理由【機能面】
アクアフォームは理想の土だから
優れた土と同じ機能を持っているからです。
植物が元気に成長するためには優れた土が必要です。
優れた土とは「団粒構造」を持っており、透水性・保水性・排水性が優れています。アクアフォームはこれらの機能を持っています。
- 透水性・保水性・排水性に優れている
- 半永久的に団粒構造が保たれる
アクアフォームと土の透水性・保水性・排水性の比較
左が「アクアフォーム」、右が「優れた土」の気相、液相、固相を図にしました。
アクアフォームも優れた土も、ともに水分を保持した状態です。
比べると分かるように、「アクアフォーム」は気相が圧倒的に多いです。
培土の気相が多いと良い理由
ここで、植物が生長するのに大切な『根』の仕組みを知っておく必要があります。
- 根が水や養分を吸収することで植物が生長する。
- 根が水や養分を吸収するために(=根が活動するために)エネルギーが必要
- 根が炭水化物を酸素で分解し(=呼吸し)、ATPというエネルギーのもとになる物質を作る
- ATPによって根は水や養分を吸収することができる
つまり、植物の根が生長するには、根の周りに十分な酸素と水分・養分が必要となる。
元気に植物が育つためには、根の周りに十分な酸素(気相)が必要です。
もう一度、先ほどの図を見ていただくと、わかるように植物の根が生長するのに理想的な環境状態を作れるのが「アクアフォーム」ということになります。
半永久的に団粒構造が保たれる
土の構造を示す言葉で、「団粒構造」は植物が育つのに適していると言われます。
- 土と土が団子状に存在しており、団子状になった土と土の間には適度な隙間ができている
- 団粒構造の適度な隙間があると、植物の根が伸びやすく、植物が成長しやすくなる
土も団粒構造になっているのですが、雨が降ったりすることで土の団粒構造は少しずつ崩れていきます。
しかし、アクアフォームの団粒構造は雨が降っても崩れません。
アクアフォームは土に比べると植物の生育に良いとされている「団粒構造」が半永久的に保たれます。
ブルーベリー養液栽培と同じ要領で、他にもラズベリー、ブラックベリー、アボカド、フィンガーライム、マンゴー、ぶどうなどを実験的に育ててます。
アクアフォームをブルーベリー養液栽培でなぜ使うの?【実用面】
- 「ブルーベリーの成長に適している」
- 「養液を自由にブレンドできる」
- 「植え替えをほとんどしなくて良いから」
僕がアクアフォームをブルーベリー養液栽培で使う理由は「ブルーベリーの成長に適している」、「養液を自由にブレンドできる」、「植え替えをほとんどしなくて良いから」からです。
ブルーベリーの成長に適しているから
大事なことなので何度も繰り返します。アクアフォームは植物の根に最適であり、ブルーベリーの成長に適しているからです。
ブルーベリーは「水が好き」と言われる植物ですが、実は過湿が苦手な植物でもあります。
水が好きだけど、水がありすぎるとブルーベリーの成長はうまくいきません。この点でアクアフォームは余分な水(養液)を排水するため過湿になりにくいんです。
アクアフォーム自体が水分と養分を調整してくれ、安定した状況を保つため植物に負担がかかりにくいのです。
実際、約半年でここまで成長しました。
アクアフォームは養液を自由にブレンドできる
アクアフォーム自体には栄養はありません。そのため、水分と養分を含んだ養液を適宜与える必要があります。
アクアフォーム自身は栄養を持っていないため、与える養液の水分と養分がブルーベリーの成長に直接影響がでます。
ということは、養液の内容を好きなようにアレンジすることで、成長が変わってくるので楽しいですよ。
ブルーベリーの苗の植え替えをほとんどしなくて良い
アクアフォームは半永久的な団粒構造を保ちます。要するに長い間、優れた土のままということです。
そのため、一度、ブルーベリーの苗を大きいポットに植え付けたら、少なくとも10年以上は植え替えしなくてもよくなります。
これがもし土でブルーベリーを育てる場合は、2,3年に1回は植え替えてやる必要があります。
植え替えるためには、土の購入代金と労力がその都度必要になってきます。
培土をアクアフォームにすれば、植え替える時のお金と労力がカットできることになります。
ポット栽培のデメリットの一つに「苗の植え替え」をアクアフォームを使うことで解消されます。
【まとめ】アクアフォームを養液栽培で使用する理由
アクアフォームを使うことで、機能面、実用面の両方でメリットが大きいからです。
ブルーベリー養液栽培をアクアフォームではじめると初期投資はかかりますが、その後のランニングコスト・労力は激減できるんですよね。
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