ブルーベリーが目に良いって本当なの?
どれくらい効果があるのか知りたい。
「ブルーベリーは目に良い」という話は、誰もが一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
多くのメディアにも取り上げられ、「ブルーベリー」と書かれたサプリメントも目にする機会が多くなりましたね。
でも、実際どれくらい効くのか、効果が気になる方もいると思います。
そこでこの記事では、ブルーベリーの成分や、どの程度「目に良い」のかについてお話していきます。
ブルーベリーをおいしく食べて、健康な体づくりをしましょう!
【目に良い成分2つ】ブルーベリーが目に与える効果
ブルーベリーが目に良いと言われるのは、次の2つの成分が入っているからです。
- アントシアニン
- ビタミンA
では、詳しく見ていきましょう。
アントシアニン
アントシアニンとは、植物が紫外線などの有害な光から身を守るために自ら作り出した、青紫色の天然色素です。
ポリフェノールの一種で、青紫色のもの(ブルーベリー、ナス、紫芋など)に多く含まれています。
1.「ロドプシン」の再合成を助ける
ロドプシンとは、目の網膜に映った映像を、電気信号に変換して脳に伝える役割を持ったタンパク質です。
人がモノを見るたびに光で分解されるため、再合成が必要です。
この再合成が、たくさん目を使うことによって遅れてしまうと、ぼやけて見えたり、疲れ目になったりするのです。
そこで、アントシアニンがロドプシンの再合成を助けることによって、これらの症状が改善されることが期待できます。
参考:わかさの秘密
2.抗酸化作用
私たちが体の中に取り込んだ酸素は、エネルギーを作り出すために使われますが、この過程の中で酸素の一部が変化し、「活性酸素」となります。
この活性酸素は、体内に侵入した細菌やウイルスの攻撃から体を守るために働くのですが、多く発生しすぎると、自分自身の細胞をも攻撃してしまうのです。
そこで、活性酸素から体を守るために、抗酸化物質が活躍するんです。
アントシアニンはこの抗酸化作用が強いので、目だけでなく、体全体の老化防止に一役買ってくれるというわけです。
参考:日本クリニック株式会社
ビタミンA
ビタミンAには、目や皮膚の粘膜を健康に保ち、抵抗力を強める役割があり、暗いところでの視力を保つ働きがあります。
主に動物性食品から摂取できますが、体内でビタミンAに変換されるプロビタミンAに含まれる「β-カロテン」などのカロテノイドは緑黄色野菜に多く含まれています。β-カロテンは、プロビタミンAの中で最も効率よくビタミンAに変換されます。
(参考:大塚製薬栄養素カレッジ)
ビタミンAは免疫機能、視覚、生殖、細胞情報伝達に関与している。ビタミンAは、網膜の受容体内で光を吸収するタンパク質であるロドプシンの構成に欠かせない物質であり、また、結膜や角膜の正常な分化・機能を補助する物質でもあるため、視覚にとって非常に重要である。
厚生労働省eJIMより
あの小さな粒に目に良い成分がしっかり入っているんですね。
ブルーベリーの効果は未知数
ブルーベリーに、目に良い成分が含まれていることは分かりました。
では、実際にどこまで効果があるのでしょうか。
残念ながら、今のところ、「視力がよくなった」や「病気が治った」などのはっきりした効果があるという研究データはないようです。
国立健康・栄養研究所の論文調査でも、そういった研究データはないという報告があります。
そもそも、ブルーベリーが目に良い食材として脚光を浴びたのは、イギリス空軍のパイロットの逸話からです。
昔、イギリス空軍のあるパイロットが、ビルベリー(ブルーベリーの一種)のジャムをつけたパンを毎朝食べていたところ、夜の飛行で暗いところでも目がハッキリ見えたという話がありました。
これをきっかけに、ヨーロッパを中心に研究が進められたそうです。
他にも、ブルーベリーを積極的に取ることによって、何となく目がハッキリと見えるようになった、や、目が疲れなくなったなどの個人的な感想はチラホラあるようです。
これからの研究に期待ですね。
【知らないと損する】ブルーベリーの効果的な食べ方
せっかく食べるのだから、栄養を効果的に取る食べ方で食べたい!
そう思いますよね。
ここではその方法をお話していきます。
理想は1日100粒を目安に
厚生労働省が推進する「健康日本21」では、「1日200g以上の果物を食べること」とされています。
これは、みかんやキウイフルーツなら2個、なしやリンゴなら1個くらいの量です。
※農林水産省「果実の1日摂取目標200gとは」より
ブルーベリーは一粒0.8~1.2gなので、他の果物もとることを考えると、1日100粒くらいを目安に摂取するといいですね。
「冷凍」すると栄養価アップ
ブルーベリーは、冷凍してあるものが市販されているほど、冷凍に適した食物です。
サウスダコタ州立大学の研究では、ブルーベリーを冷凍すると、抗酸化物質の効果が高まるという研究結果が出ています。
冷凍すると皮の細胞が壊れるため、栄養分をより効果的に吸収できます。
特に、アントシアニンとビタミンCは栄養価がアップ!
私の友だちは、お隣さんがブルーベリーを育てていて毎年たくさんいただくので、冷凍して気が向いたときにポリポリ食べたり、ジャムにしたりしていると言っていました。
長持ちさせられる上に栄養価もアップするなんて、一石二鳥ですね。
他の食材と合わせて
ブルーベリーは、他の抗酸化作用のあるものと一緒に食べると相乗効果があります。
リンゴ、さくらんぼ、マンゴー、オレンジなどと一緒に食べるのがおすすめです。
また、アントシアニンは、ヨーグルトと一緒にとると、乳酸菌の働きを助けてくれます。
ブルーベリーとヨーグルト、おいしさ的にも最強の組み合わせですね!
小分けにして食べよう
抗酸化作用が持続するのは3~4時間程度なので、一度にたくさん食べるのではなく、何回かに分けて食べると効果的です。
他の食材もバランスよく取りながら、デザートやおやつに少しずつブルーベリーを登場させるのがコツ!
皮ごと食べよう
野菜や果物には、実と皮の間に栄養が詰まっていることが多いので、ブルーベリーも皮ごと味わうのがおすすめです。
皮にはポリフェノールがいっぱい。
皮も一緒にジャムやジュースにするのもいいですね。
【おまけ】ほかにもある!ブルーベリーの力
ブルーベリーには、アントシアニンやビタミンAなどの目に良い成分だけでなく、他にも体全体にとって良い成分が入っているんですよ。
ここで少しご紹介します。
ビタミンE
強い抗酸化作用を持っていて、動脈硬化や血栓の予防、LDL(悪玉)コレステロールの減少などの働きがあります。
加齢による疾患の予防に役立つため、若返りのビタミンと呼ばれることも。
(参考:大塚製薬栄養素カレッジ)
ビタミンC
皮膚や細胞のコラーゲンの合成に不可欠な栄養素です。
免疫機能が強化され、病気への抵抗力も高まります。
ビタミンCには抗酸化作用もあり活性酸素の働きを抑制するので、心疾患の予防にも効果が期待できます。
(参考:大塚製薬栄養素カレッジ)
食物繊維
整腸作用など体の中で有用な働きをすることが注目され、第6の栄養素と言われることもあります。
食物繊維は、便通を整えて便秘を防ぐ上で欠かせないものです。
また、整腸効果だけでなく、脂質・糖・ナトリウムなどを吸着して体の外に排出する働きがあるので、生活習慣病の予防・改善にも効果が期待できます。
(参考:厚生労働省eヘルスネット)
カリウム
人体に必要なミネラルの一種で、ナトリウムを排出する作用があるため、塩分の摂りすぎを調整する上で重要な栄養素です。
(参考:厚生労働省eヘルスネット)
亜鉛
亜鉛は体内で作ることができない「必須微量ミネラル」です。
体の成長と維持に必要な栄養素で、味覚に関わる細胞を作る働きもあるので、食べ物をおいしいと感じるのに欠かせません。
(参考:大塚製薬栄養素カレッジ)
まとめ
ブルーベリーには目に良い成分が含まれています。
より効果的に栄養を取れる方法で、普段の食生活にさらにプラスして、おいしく健康な体づくりに役立てましょう!
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